経済産業省が出したデータをもとに計算してみると、新規事業の展開に成功した企業は約29%、成功していない企業は約71%です。そして、成功した企業のうち、約49%は経常利益率が横ばいか減少したと回答しています。つまり、新規事業を立ち上げられ、収益化までできた企業は、約14%となります。
まず、新規事業の立ち上げに必要な経営資源がなかったり、必要な経営資源を見極められる人材が社内にいなかったりすることが、失敗しがちな理由として挙げられます。なお、後述するマーケティングの知識を持った人材も、新規事業の立ち上げに必要な経営資源の一つです。必要な経営資源が欠けていると、事業化できなかったり、事業化できても収益化できなかったりします。
社内に、新規事業を立ち上げるマインドやサポート体制が育っていないと、事業の成功は困難です。規模の大きい企業や歴史の長い企業であるほど、従来の在り方や既存事業の成功体験が強く根付いています。特に、上層部などが強い固定概念を持っていると、新しいアイディアを出しても承認されず、事業化に繋がらない可能性があります。このような状況が続くと、やがてアイディアも出なくなり、悪循環に陥ります。また、「上から指示されたから」「とりあえず」という意識で進めるのも、失敗の原因と言えるでしょう。
新規事業の立ち上げにマーケティングは欠かせません。マーケティングで考えるのは、売れる仕組みです。この仕組みがしっかり作り上げられていないと事業の失敗に繋がりかねません。まず、市場調査について。どこにどのようなニーズがあるのかを調査しますが、これが不十分だと、ニーズを満たせない商品・サービスになり、収益も見込めません。次に、情報発信について。どのような方法で自社の商品・サービスを知ってもらうかを決め、発信していきます。一般的になったインターネットでの発信は、手軽でコストも抑えられますが、運用にはコツが要ります。
足りないリソースを把握して用意することは、新規事業立ち上げの大前提です。さらに、新規事業を立ち上げるためのサポート体制を整えるなど、社を挙げて新規事業に取り組む意識を共有します。また、情報収集と評価・修正に力を入れたり、現行の手法を見直したりすることも重要です。新規事業の立ち上げにおいては、膨大な量の情報に触れます。取捨選択は必要ですが、基本的に、自社・競合・市場(顧客)に関する情報と各トレンドは、常に押さえてアップデートし続けましょう。そして、評価はすべてのトライについて行ないます。事業そのものはもちろん、進め方や体制も評価し、得られた結果はよいものも悪いものもすべて修正に活用します。
ここでは、「仕組み・制度化」「内製化」「低コスト」とそれぞれの目的別におすすめの新規事業コンサル・支援会社をご紹介。それぞれの強みを裏付ける成功事例もあわせてチェックしてみてください。
全メンバーが新規事業経験者
「実践知」を基に設計を支援※1
(従業員数:18,323名)
事業として形にするための仕組み化が
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「ステージゲート」の手法でヘルスケアの新規事業を立ち上げ、同社初のカーブアウトに成功
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経営者の“右腕”が不在で、新規事業に
ついて相談できる相手がいない…。